7月10日の記事で、肘内障について書きました。
そのきっかけとなったのは、我が家の2歳3か月の娘が肘内障になってしまったことからでした。
上にも5歳の息子がいるのですが、こちらはこれまで肘内障になったことがなく、私自身肘内障を知らなかったんですよね。
母子手帳や出産時にいただいたマザーズブック的なものにも、特にこの「肘内障」ってなかったと思います。
まぁ、腕を強く引っ張ると抜けちゃいますよー的なことは書いてましたが。
整形外科の先生に言わせると、6歳くらいまでは結構あるよーってくらい子供の疾患としてはメジャーらしいのに、ちょっと意外です。
初めてお子さんの肘内障になったとき、ご両親はかなりビックリされるかと思います。
そんなご両親の不安がちょっとでも解消できたらと思い、体験談も記事にしてみました。
2歳の娘が急に腕が痛いと大泣きの肘内障発症から夜間病院へ、翌日の整形外科での整復、その後日談整復後までをご紹介したいと思います。
先生のお考えなどで、治療方法は若干違うかと思いますが、どんなことをやったりするのかご参考になればと思います。
2歳娘突然の腕が痛いと大泣き!
娘は上の息子と一緒に保育園に通っています。
お迎えに行くと、いつも「ママ~!」と喜んで駆け寄ってくるのですが、その日は違いました。
先生に手を引かれてぐずぐず半泣き状態。
私の顔をみると、ぐずぐずから大泣きに。
何かあったのかな~?と、先生にきいてみたのですが、
「腕の肘辺りをけっこう痒がっていて、ちょっと前にお友達にそこを触られてから、よけいに泣き出してしまって…」
とのこと。
元々皮膚が少し弱く関節などはカサカサになりやすい為、機嫌が悪いだけかと、とりあえずだっこして、お兄ちゃんも一緒に車へ。
その間もひたすら大泣き、小雨が降っていたのですが、傘をさすのも嫌だと大泣きしながら車に乗り込みました。
ちょっと落ち着かせるため、車の中でもすこし抱っこしていたのですが、泣き止まず、ひたすら泣いていました。
このままでは帰れないため、少しかわいそうでしたがチャイルドシートへ乗せて、帰宅。
その間もずーっと泣きっぱなしでした。
合間合間で「腕いちゃい(痛い)~」と訴えていました。
ですが、その時点で特に外傷は見当たりませんでした。
帰ってからも大泣きで、さすがに、ちょっとおかしいなぁ?と様子をみてみると、なんだか右腕をだらんとさせている感じが。
やっぱり、何かおかしい。
左は色々動かしているのに、明らかにそこだけの違和感。
「娘ちゃん、腕動く?ばんざいは~?」
泣きっぱなしで、動かそうとしません。
そうこうしていると、テレビでピタゴラスイッチミニが始まり、定番の音楽が流れてくると途端にテレビにくぎ付け。
まだスンスン言っているものの、泣き止みました。
こうなるとこちらの声は耳に入らないので、まぁ泣き止んだしと、とりあえず夕食の仕上げにかかりました。
が。
少しすると、また大泣きに。
この後、何度か大泣きと、けろっとしてる状態を繰り返していました。
ですが、やっぱり右腕は不自然なまでに動かしません。
腕を見ても傷があったり、赤く腫れていたりといったことがないだけに、何かの病気では!?と怖くなってきました。
(泣かれながらも、熱を測りましたが平熱です。)
やはり、原因がわからないというのは、とっても怖いですよね。
そのあたりで、丁度帰ってきたお父さんに相談して、病院に問い合わせることに。
肘内障?2件の病院を渡る
時刻にして、18時過ぎ。
かかりつけの小児科は閉まっているので、とりあえず、子供救急#8000だ!と思ったものの、私の住んでるところでは19時からの受付の為、かけられず。
仕方ないので前に時間外でお世話になったことのある病院へ電話しました。
ですが、やはり年齢も低く、時間外で当直の先生が内科ということで受け入れてもらえず、別の病院へ。
3件ほど病院やり取りで、家から小一時間弱かかってしまいますが、ようやく病院が決まりました。
この頃、娘はだらんと腕をおろしていれば痛くないとわかったようで、あれだけ泣いていたのも少し落ち着いて、大人しくしていました。
保険証・受給者証他、オムツや着替え等おでかけ一式持って病院へ!
(ちなみに息子は、近所の義両親が預かってくれることになっていました。)
病院へ到着!
こちらは内心気が気ではありませんが、当の娘はと言えば、普段めったにない夜のドライブでテンションアップ!
知らない・でも広いところにきて更にテンションアップ!で、ごきげんで、病院の廊下を歩いてみたり自販機をいじってみたりと楽しそう。
もちろん、右腕は動かそうとしませんでしたが。
救急指定病院なのもあって、結構他の患者さんも多く、待ちました。
(患者さんがいなくなってきたあたりに、看護師さんが私ら見て「あ!」と言ったのは、忘れられてたからでしょうか(;^_^A))
呼ばれる頃には、時刻は20時半過ぎ。やはり娘は眠くなってきていて、若干機嫌も悪くなっていました。
ですが、先生のお顔をみて、また元気に!
娘好みのイケメン先生だったんですよね(笑)
そんな先生が優しく声かけてくれて、腕を触って触診です。娘が喜ばないはずがありません。
しかも、他に助手の先生やもう一人研修医の先生っぽい方も来られて、こちら2人もなかなかのイケメン。
娘、ゴキゲンでした。
さすがに腕を上げようとしたときは、嫌がりましたが、号泣まではいかず、
「バンザイできるかな~?」
の声に、ゆっくりとバンザイもしちゃうくらい。
あんなに私らの時は拒否っていたのになぁ~。
(ご察しかと思いますが、うちのお父さんはイケメンじゃありませんw)
で、診察の結果ですが、実はここでは不明となってしまったんですよね。
腫れや熱もないから、打撲・骨折ではなさそう。肘内障が一番疑われるけどバンザイはできたから違うっぽい。かといって、熱もないし、この段階でレントゲンや他の検査というのも、し難いという事でした。
私、ここで初めて肘内障という単語を知りました。
結局、特に処置はなく、もし帰ってから腫れてくるようだったらまた来て下さい(いや、上の子もいて片道1時間弱かかるんです(-_-;))。異常が出なくても明日の朝になっても、痛みが続いたり腕が動かせないようだったら、整形外科受診してくださいね(あ、小児『内科』しかしない先生なのね)で終了。
カッコは私の内心の声です。
一応、娘の症状は動かさない限りは落ち着いているしで帰宅することにしました。
レントゲンくらい撮ってほしい所でしたが、ここは悩ましいところです。
微量とはいえ、放射線被ばくするわけですから、やはりホイホイレントゲンを受けることは避けるべきかなと思います。かといって、やらないでいて、何かしらの病気を見逃すことになっても良くないわけで。
今回に関して言えば、前述の通りの状況だったので、それ以上つっこむことはしませんでした。
帰宅時で、すでに23時前後。
流石に、娘もウトウト。寝室につれていって添い寝したら即寝てくれました。
痛くて寝れなかったら大変、と思っていたので、落ち着いてくれて本当に助かりました。
(おじいちゃんおばあちゃんにお願いしていた息子も、お父さんが連れてきました。)
寝ている間は、いつものように派手に寝転がることもなく、痛いと言って起きることもなくで、ほっとしました。
たまに様子をみていましたが、腕も腫れたり熱もったりもなかったので、ちょっと朝に期待です。
翌朝。
結果としては、やはり腕は動かせず、でした。
症状としては変わらず、動かさなければ痛くない。バンザイはしない。
腫れ、熱等の外から見て分かる症状はなし。
整形外科行き決定です。
肘内障の整復治療、そして整復後
昨晩の先生の指示通り、整形外科受診です。
整形外科で腕がいい、悪い等分からないため、とりあえず近場で常に人が多い病院へ問い合わせ。
夕方からの症状、時間外受診等お話し、場合によってはもっと規模の大きい病院へ紹介になるかも、というちょっと怖いお言葉をもらいながらも受け入れてもらえることになりました。
いざ、先生の診察です。
本日の先生は、私は嫌いではないですが、娘からみるとイケメンの判断ではなかったようで、「バンザイできる?」の声に反応せず。
先生が腕を上げ下げしようとすると号泣。
まわりの看護師さんたちが、おもちゃやお菓子をもってきてくれて、「これ持てるかな?」に左手で受け取るけど右手は使わない。二つ同時にみせたら持つかも!と両方みせたら両方とも左手で取りに行く、と全くだめでした。
これらを踏まえての先生の診察結果は、
「あー肘内障だねぇ」
あれ?そこになるの?
一応昨日時間外受診したときは、ばんざいできたんですが…。
もちろん、このあたりもお話していますが、先生の判断はかわらずでした。
で、治療についてです。
肘内障の治療は、外れかかったじん帯を戻す作業で「整復」というそうです。
整復はそんなに大仰なものではありませんでした。
痛い方の腕の手のひらを天井に向ける。
肘を90度の角度にして、外側にでる骨の部分(橈骨頭)を押さえて上腕側に持っていくというもの。
こうすると、外れていた肘が戻って「コクっ」といった音が聞こえるそう。
治るときはすぐ!
痛みも、整復時は痛いらしいんですが、すぐにこれまでの痛みはどこへ?くらいにあっさり消えるそうです。
なのですが。
一度やってみても、この戻る音が聞こえない。
もちろん、娘は痛がって号泣。
「あれー?戻らないね~。」
先生どこまでものんびり。
都合、3回やってみましたが、音はしませんでした。
先生曰く、2歳だとまだ骨が柔らかいので、骨折というのはほとんど考えられない。
もちろんゼロではないけど、現段階で腫れや熱もないので、なおさら。
肘内障は、時間が経つと治りにくくなる場合もあるので、もし昨晩整復していれば治っていたかも…。
との事でした。
問題の今後について、ですが、これ以上の検査はここでは小児専門ではないので難しい。
今日1日また様子をみながらたまに私の方でも整復をしてみる。痛みに関しては塗るタイプの痛み止めをだすので、それを塗って落ち着けながら自然治癒を狙う。
(私がやれるの!?と驚きましたが、きちんと整復の仕方も習いました。)
状況が改善しなければ、別の整形外科に行くようにする、とのことでした。
すっきり解消しなかったのは残念ですが、致し方ありません。
先生やいろいろ相手してくれた看護師さんたちにお礼をいって、終了です。
ちょっとがっかりしつつ、薬をもらって帰路につきました。
その帰りに寄ったコンビニで、びっくりでした。
あれ?娘の腕、あがってるよ!?
何気に見ただけだったのですが、これまでピクリとも動かさなかった腕を何事もなかったかのように上げて、お菓子を持ってる。
娘にバンザイできるか聞いたら、あっさりバンザイ。
私が腕を上げてもなすがままです。
もちろん痛み止めを塗ったりとかも、まだしていない状態です。
本人はいたって普通にお菓子をもって上機嫌でニコニコ。
もう、脱力しかありません。
本当にこれまでなんだったの?というくらいでした。
肘内障整復数日後の様子とまとめ
肘内障は、整復後一週間ほどは再発しやすいそうです。
そのため、保育園には一応その事情をお話して気を付けてもらうようにしていました。
その後1週間以上経ちましたが、娘は再発もなく、腕が痛むこともなく、で元気に遊んでいます。
振り返ってみると、いろいろ時間外で整復してもらっていたらなぁとか、整復の音がしない場合もあるんだなぁなど思う事はありますが、最終的には娘が痛みやおかしなところなく、元気に遊べるのが一番なので、結果良しということで。
今回初めて「肘内障」という症状がある事を知ったわけですが、6歳くらいまではまたなることもあるそうなので、腕のひっぱりなどには気を付けていきたいと思います。
それと、上記で『私が整復する』という点がありましたが、ネットを調べると、整復の仕方について動画なんかもあがっていて、すぐできそう!と思います。
ですが、もしお子さんが肘内障かも、となって整復する場合、まずは医師の診断を受けてからにしてくださいね!
ぱっとみ症状が似ていても、違う場合もあります。また、整復時あざになったり赤くなる、下手に整復するとくせになってしまう場合もあるそうですので、医師の診断を受けてちゃんと肘内障であることや、整復の仕方や注意を受けてから行うようにしてください。
泣いているお子さんを早く治してあげたいのは分かりますが、後々問題がでてきても大変ですよ!