喪中はがきを初めてつくるとなったとき、文章の内容や続柄の表し方など悩みますよね。
なにせ、そうそう作るものでもありません。
私も作成する立場になったとき、まず夫婦連名で出すことは決まっていたのですが、その際に続柄をどうすればいいかわかりませんでした。
私の祖父が亡くなったのですが、主人にとっては義祖父ですので、文章中の続柄が「祖父」となっていては知らない方から見れば、主人の祖父の喪中と勘違いされてしまいます。それでは困ります。
そういったことにならないようにするにはどうしたらよいか。
喪中はがきは、喪中であるための年賀欠礼の挨拶状ですので、きちんとポイントを抑えて失礼や誤解のないようにしたいところです。
こちらでは喪中はがきの構成、夫婦連名時の続柄の記載の仕方、義祖父母の場合の文例などを主に、他にもさまざまなケースの文例をご紹介します。
宗教・宗派やご家庭や地域によって多少の違いはあるかもしれませんが、一般的に違和感がないようなところでご紹介しています。
皆様の一助になれれば幸いです。
喪中はがきの構成
喪中はがきの構成は大きく6つに分かれます。
一番のポイントは①の喪中欠礼と、②だれの喪中であるかという部分ですね。
他は全体的に色味は薄墨系にして抑えることをすれば、一般的な挨拶状とあまり変わりありません。
①「喪中であるため、年賀欠礼する」ことを述べた主文
一番大きく、一番初めに目に入ってくる部分ですね。
例:「喪中につき 年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」
「喪中につき 年頭のご挨拶をご遠慮させていただきます」
ここは定型文ですね。
ただし、「年賀の~」は使わないで下さい。「賀」は弔事にはタブーです。
②だれの喪中なのかお知らせする
亡くなった方の名前・続柄、名前、享年など記載します。
例:「父 〇〇が〇月に〇歳にて永眠いたしました」
ですが、最近は個人情報保護の点から、名前や年などは書かないという喪中はがきも多くなってきました。
③結びの挨拶
先方への感謝や、無事を祈る言葉、今後のお付き合いをお願いする言葉などになります。
例:「生前賜りましたご厚情に深く感謝致しますとともに明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます」
この部分は組み合わせで色々なパターンがあります。
④差出を行った月
喪中はがきをだす月を明記します。
例:「三十年 十一月」
一般的には喪中はがきは11月~12月初めには届くようにすることから、11月もしくは12月がほとんどかと思います。
また、数字の表記は漢数字で記載するのが正しいです。
⑤差出人名
差出人の住所、名前をいれます。ご結婚されている方は夫婦連名で大丈夫ですが、お子様がいる場合、お子様の名前まではいれないのが一般的です。
⑥イラスト
イラストはなくても問題ありませんが、もし入れるのであれば菊や桔梗、蓮や胡蝶蘭、ユリといった弔事に使われる花のイラストがよいでしょう。薄墨で淡く優しくデザインされたものが喪中はがきでは一般的です。
夫婦連名時の続柄、祖父母の場合は?文例は?
夫婦連名で出す際、続柄の書き方が気になりますよね。
例えば妻の祖父が亡くなった場合、夫にとっては義祖父になり、では喪中はがきはどちらで?となりますね。
答えは「義祖父 〇〇(故人の名前)」や「妻の祖父 〇〇(故人の名前)」になります。
一般的には夫からの続柄で記載という形になります。
夫婦連名時の喪中はがき文例
妻の祖父が亡くなったとき
喪中につき 新年のご挨拶は失礼させていただきます
本年〇月に 妻の祖父 ○○(故人の名前)が〇歳にて永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝致しますと共に
皆様に良き年が訪れますようお祈り申し上げます
平成三十年 ○月
住所
佐藤太郎
花子
他、喪中はがき文例
一般的なもの、年内に2人亡くなった場合、故人の名前を入れない場合でご紹介しています。
例文(1)
かねてより病気療養中の(続柄)(故人の名前)が ○月に○歳にて永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝致しますと共に
皆様に良き年が訪れますようお祈り申し上げます
平成三十年 ○月
例文(2)
本年 ○月に(続柄)(故人の名前)が永眠いたしました
新年のご祝詞を申し上げるところ 喪中のため欠礼させていただきます
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
平成三十年 ○月
例文(3)年内に2人亡くなった場合
本年○月に(続柄)(故人の名前)が○歳にて
○月に(続柄)(故人の名前)が○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
平成三十年 ○月
例文(4)故人の名前を入れない場合
ここに本年中のご厚情を厚くお礼申し上げ
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
平成三十年 ●月
まとめ
いかがでしたでしょうか。
夫婦連名時は、続柄は夫の方に合わせるのが一般的なマナーになります。
普段からはがきを出すことも少なくなり、さらに形式的なマナーが必要な喪中はがきは難しいですよね。
基本的な構成と続柄の書き方、別記事にある注意点を抑えれば一般的には問題なく通用する喪中はがきが作成できるでしょう。
あとは、宗派やご家庭の考え方などもありますので、年長者の親戚の方などにご相談してみると、よりそのご家庭に即した物になると思います。
喪中はがきは年賀欠礼の挨拶をするもの、受け取られる方への気遣いや故人への思いを大事にしてくださいね。