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子供が腕を痛がって上げられない、それは肘内障かも!どうしたらいい?

投稿日:2018年7月10日 更新日:

それまで何ともなかったと思うのに、急に激しく泣き出すわが子。
ビックリしますよね。
いつものように、抱っこしてあやしたり、好きなおもちゃを見せたり、お菓子をあげてみたり。
色々やってみても、泣き止んでくれない。

よくよく様子をみると、いつもだったらバタバタしてる腕が動いていない。
なんだか不自然にだらんとしてる?
ちょっと腕を触ろうとすると、嫌がる。腕が上がらないみたい。
でも、腫れていたり外傷があったりするわけでもないし、どうして?

もしかしたら、それは肘内障(ちゅうないしょう)かもしれません。

今回はこの「肘内障」について、原因や症状、対処などどうしたらよいかお伝えします。

子供が腕・肘を痛がっているみたい?肘内障かも

肘内障(ちゅうないしょう)
あまり、聞きなれない単語ですよね。

これは簡単に言うと、肘のじん帯がずれて骨から抜けかけている状態(亜脱臼)なんです。

小さい子供はまだじん帯が未発達、骨も軟骨成分が多くて柔らかいので、想像以上にちょっとした力でもはずれかけてしまうのですね。
じん帯などが未発達な1歳未満から6歳くらいの子供までに多い疾患です。

1歳未満というほんの赤ちゃんの頃からでもなってしまうことがある、というのもびっくりです。
まだ歩く事ができない赤ちゃんでも肘内障になる場合があるんですね。
寝転がりで、肘が体の下に入ってしまって…というような、大人であればなんの問題がないようなことだけでもなってしまう時があるようです。

肘の亜脱臼・肘内障の原因は?

肘内障はじん帯や骨がしっかりしてくるまでは、軽い力でもなりやすい疾患です。

原因の約5割はお父さん・お母さんがお子さんの手を引っ張ったときになります。他の5割は転んだときに手をついた・肘を打った、ひねったなど色んなときに起こります。
前述したとおり、子供のじん帯や骨は未発達なので、そんなに力をいれてなくてもちょっとしたことでも肘内障はおこってしまいます。
お子さんがぐずったり、急に立ち止まったりしたとき、ついつい腕を強めに引いてしまう事はあるかと思いますが、要注意なんですね。

肘内障の症状に多いのは、こんな症状

乳幼児が肘内障になってしまうと、痛みの状態や症状をちゃんと説明することはできないですよね。
そんなときは、お父さんお母さんがちゃんと様子を見て判断してあげないといけません。

目に見えるキズや腫れがないから大丈夫かな、ではなく、しっかり状態をチェックしてみましょう!
(とはいえ、肘内障だと明らかに様子が違うので「大丈夫だろう」とはならないと思います)

    ●手や腕、肘のあたりを痛がる
    ●曲げたり、動かそうとしない
    ●腕をだらーんとおろしたままでいる
    ●大人が腕を上げようとすると泣く、嫌がる
    ●普段より大泣きしている、泣き方が激しい
    ●腫れや赤みなど目立った外傷はない
    ●腕をおろしているときは、あまり痛がらない

こんな症状が見受けられたら、肘内障が疑えます。

実際の患部は肘なのですが、特に言葉もまだはっきりしない2、3歳の頃だとなかなかどこが痛い、というのもはっきり話せないので、手の方を痛がったり全体を痛がったりということもありますよ。
小さなお子さんでしたら、少し泣き止んでいるときなどに「バンザイしてみて~」と一緒にバンザイを促してみたり、持てるくらいのおもちゃやお菓子を「これ取ってみて」と声をかけて、腕をあげたり動かすかどうかでチェックしてみるのもアリです。肘内障だと、不自然なくらい動かしません。

肘内障かも!?対処は?病院は何科に行く?

お子さんの様子から肘内障かも、となった場合、早めに病院を受診しましょう!

基本的に、ご家庭でしてあげられることは、ほとんどありません。

ねんざや打撲と違って、冷やせば痛みが落ち着くというものではありませんし、時間が経てば治るものではありません。むしろ悪くなってしまいます。
腕をおろしている状態など少しお子さんが泣き止んだ、落ち着いているかな?という時を見計らって。お父さんがいれば、泣いていてもお母さんが様子見・お父さんが運転できるので、病院へ!です。

診療科は何科に行ったらいい?

診療科は、整形外科もしくは、かかりつけの小児科になります。

では、早速!と車に乗り込む前に、一度行く予定の病院へ電話連絡するのがおススメですよ!

焦る気持ちもわかりますが、仮に整形外科に行こう!となった場合、乳幼児のお子さんだと、場合によってはかかりつけの小児科に行った方が良いと判断されることもあります。
また、かかりつけの小児科の場合でもその病院の規模や先生の判断があるので、電話連絡をしてからの方が、行ったけど整形外科のある病院に回されて手間取ってしまったといった事も避けられるかと思います。

あとは、お母さん自身が落ち着くため、状況を整理するのにも丁度いいかと思いますよ。
お子さんが痛い痛いと泣いていると、お母さんも早くどうにかして治してあげたいとあせりがちですよね。

『いつから・どんな症状があるのか・ぶつかったなど何か原因があったのか・いつもとどう違った様子なのか・何か家で処置はしたか』、このあたりが受診の際には訊かれますので、電話でもこのあたりを中心に問い合わせしておけば予行練習にもなりますよ(笑)。
いざ先生に診察してもらう時、しっかりこたえられるようにしておきましょう!

まとめ

お子さんが特に外傷はみあたらないのに、急に腕が痛いと泣いたり、腕をだらんとさげて動かしたがらなかったりしたら、それは肘内障かもしれません。

肘の関節内で、じん帯が骨から外れかけてなる疾患ですが、1歳未満から6歳くらいまでのお子さんに多く、一般にはあまり知られていないため、知らなかったお母さん・お父さんも多いかと思います。かく言う私も知りませんでした。

お子さんの様子としては、激しく泣く時と案外けろっとしている時と波があるので、普段お子さんを常に見ているお母さんも不思議に思われるかもしれませんね。
よくよくお子さんを観察してみると、泣くのは腕を動かしたりした時、けろっとしてるのは腕をだらんと下におろしている時ではありませんか?
肘内障の症状として、これは良く見受けられることみたいですよ。

上記のチェックなどで肘内障かも、となったら、早めに病院を受診してくださいね。
肘内障の診断では、痛がり始めた前の様子や行動、普段との違いなどがカギになる場合もあるので、診察までによくよく思い出しておくと診察もスムーズにいくと思います。

痛がるお子さんを前に、なかなか冷静でいるのは難しいかと思いますが、お子さんを不安がらせないためにもお母さんはなるべく笑顔で接してあげて下さいね!

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