身内に不幸があった際、年賀欠礼の挨拶状に喪中はがきをだしますよね。
年末近くなってくると、印刷サービスを行っているお店でも年賀状の色々なデザインと一緒に喪中はがきの紹介もでてきます。
それを使うのもよいですが、最近はご自宅で用意される方も多くなっています。
ですが、いざ作ろうとすると、文面や書き方のマナー、特に注意する点があるのかどうかなど気になりますよね。
慶弔ごとはどうしてもマナーが重視される部分でもありますし、失礼があってはいけません。
今回は、基本的な喪中はがきの書き方や続柄別の文面をご紹介します。
ただ文面に関しては、その地域によってこうした方が良い、というのもあったりするので、一度ご親族にもご相談すると間違いないでしょう
喪中はがきの書き方
まずは喪中はがき全体の構成をご紹介します。
大きく5つポイントがあります。
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①喪中の為年賀状を出さない旨を書く
例:喪中の為 年始のご挨拶は謹んでご遠慮申し上げます
②誰がなくなっての喪中なのかを書く
例:本年●月×日に 母○○が□□歳で他界いたしました
③お付き合いの感謝と新年のあいさつ等を書く
例:本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに 明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
④日付
最後に差出人の住所と名前を記載します。
差出人の名前は、夫婦の場合は連名で、というのが一般的です。
時候の挨拶はいれなくて大丈夫です。
あってもよいのですが、一般的によく見られる「喪中のため年始のご挨拶は謹んでご遠慮申し上げます」等、初めに年賀欠礼の挨拶が大きく入ったタイプでは、続けて時候の挨拶というのは少々おかしな感じになってしまいます。
下記に時候の挨拶をいれた場合の文面の例もあげておくので、良かったら参考にしてみてください。
また、頭語(拝啓など)・結語(敬具など)も必要ありません。
文面に句読点は使わない!他書き方のマナー
喪中はがきを書く上で、特に気を付けたい書き方についてのマナーをご紹介します。
句読点はつけない
マナーでよくきくのが、この句読点をつけない、ということですね。
句読点を使わずに、区切りがよいところで改行するといいでしょう。
もし文中でどうしても、というときは、一文字分空白をあけるといいですよ。
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文頭を下げない
こちらも喪中はがきに限ったことではありませんが、行はじめの文頭一字を下げずに書きます。
縦書きで書くのが基本
最近たまに横書きでの喪中はがきも見受けられるようになりました。
ですが、やはり縦書きで書くのが正式です。
特に目上の方に対して横書きでの喪中はがきは絶対に避けるべきです。
理由がないのであれば、友人間であっても縦書きにするのがベストですよ。
もし横書きにする場合でも、カジュアルにならないよう文体も明朝体や行書体といったものを使いましょう。
ないとは思いますが、ポップ体など使ってはいけませんよ!
「年賀」が付く言葉はつかわない
「賀」という文字がおめでたいことを表す文字なので、これを避けます。
年賀のかわりになるのは、新年や年始などが使えますね。
また、年賀状も年始状とかえられます。
喪中はがきも薄墨で書いた方が良い?
香典などの名前は薄墨で書くことがすすめられますよね。
となると、喪中はがきもそうなるのかな?と疑問になりますよね。
正解はその通りで、文面は薄墨で書くのが理想的です。
黒で文面を書かれる方も多いですが、特に理由がなければ薄墨を使いましょう。
最近のはがき製作ソフト(もしくはプリント)は設定で薄墨を選べるものがありますし、その機能がない場合でも、文字色をうすい灰色に設定すれば同様になりますよ。(ちなみにRGB値であればR163、G163、B162です。CMYK値はCMYは0、Kだけ50となります。)
ただし、宛名には黒を使った方が間違いありません。
宛名は機械で読み取られることが多いため、薄墨だと読み取りにくい場合があります。
差出人に戻ってくることはほとんどありませんが、配達が遅れることは考えられますよ。
喪中はがきの文面例、続柄別も
こちらでは文面の一例をご紹介します。
続柄別もありますので、ご自分の場合に照らし合わせてご参考になさってください。
文例①
本年九月に 祖母○○ が他界し喪中のため
年頭のご挨拶を差し控えさせていただきます
寒さ厳しき折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
平成三十年 十二月
文例②
本年も残すところあとわずかとなりましたが
皆様にはお元気にお過ごしのことと存じます
●月×日に父 ●●が〇歳にて他界いたしました
誠に恐れ入りますが服喪中につき
新年のご挨拶をご遠慮させていただきます
本年中はひとかたならぬお世話になりお礼申し上げるとともに
□様におかれましてはお健やかに新しい年をお迎え下さいますよう
お祈り申し上げます
平成三十年 十一月
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮させて頂きます
母 佐藤 丸子 が八月二十日に八十八歳にて永眠致ししました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
来る年も変わらぬご指導のほど宜しくお願い申し上げます
平成○○年十一月
住所
佐藤 一郎
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮させて頂きます
妻 花子の祖母 佐藤 丸子 が八月二十日に九十歳にて永眠致ししました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
来る年も変わらぬご指導のほど宜しくお願い申し上げます
平成○○年十一月
住所
工藤 一郎
花子
※夫婦連名の場合、旦那さんからみた続柄を書くことが一般的です。そのため、「義祖母」と書いても良いですし、上記の例のように「妻 ○○の祖母」と書いても問題ありません。
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮させて頂きます
姉 山田 〇子 が八月二十日に九十歳にて永眠致ししました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
来る年も変わらぬご指導のほど宜しくお願い申し上げます
平成○○年十一月
住所
工藤 一郎
※差出人が単身者で、姉が嫁いでいて名字が変わっているときはフルネームで書くと分かりやすいです。